トッカエバー

ドラえもん 第8巻
ドラえもんの第8巻” ぼく、マリちゃんだよ”に登場するバトンのような秘密道具。
バトンのようなバーの両端を持った者同士が入れ替わってしまうという恐ろしいツールなのです。


「だめじゃ・・・正常に機能しておらん。」
冷たい研究室には初老の研究主任と助手2人しかいません。

実験はまた上手くいかなかった・・・もう何度目でしょうか。
ここ数週間何度も繰り返している実験は完全に行き詰っていました。

ここは東京都○○市の片隅にある研究所です。
これでも技術は世界のトップクラス、多くの研究・開発を成功させてきました。

僕、吉岡孝之は助手としてもう3年ここで汗を流しています。
もう一人の助手真木剛士も同様、研究主任の技術に惚れ込んで日々研究を支えているわけです。

そんな日々に変化が起きたのは数週間前・・・・その変化は実験台になった真木に起こりました。

今、目の前にいる真木はむさ苦しい小太りの男ではありません。
彼はフェロモン満載の美女に変身していたのです・・・・・。

トッカエバー外伝

人体の入れ替わり・・・
ここ数年これを目指して研究開発を続けてきました。

これは数年前研究主任が開発した発明品に端を発しています。
彼が発明したモノは画期的はものでした。

そのマネキンのようなモノに希望の服を着せておく、ボタンを押すだけで一瞬でその服に着替えることが出来る、そういう発明でした。
僕も何度か試したことがあります。

そして研究主任はその技術を元に人体の入れ替わりの研究に着手するのです。

身体が入れ替わる、世界を驚かせる一大発明になるプロジェクトです。
しかし助手の真木をサンプルデータの女性にしたまでは良かったものの元に戻すことが出来ないという最悪の結果を招いていたのです。
真木は美女になったままオロオロするばかりでした。

研究主任も僕も必死で彼を元に戻すため昼夜を忘れ研究を続けます。

しかも徐々に変化が・・・歪んだ変化が起きて来るのです。

当初女性に成ってしまった真木も戻ることを切願していました、当然です。
しかし数日たった頃から彼の様子が変わってきたです・・・

初めはこれまで通りの男性の服装を突き通していたのにある日ミニスカにパンスト、そして豊かな胸の谷間を強調した白のブラウスで出勤してきたです・・・。
季節は初夏、露出も多いその服装は色っぽい女教師のようでした。

「真木!?どうしたんだ、その格好。」
「フフフせっかく女に成ったんだ、楽しまないとな!」

真木の変化は研究所の雰囲気を一変させます。
女っ気が一切無かったむさ苦しい空間にフェロモンが立ちこめ僕は股間の膨張に悩まされることになるのです。

そんなことはお構いなしに彼は吹っ切れたように極上ボディの自分自身を楽しみ、謳歌し始めるのです。

服装は・・・日々派手になっていきます。
スカート丈もさらに短くなり男性であれば視線が引き寄せられてしまいます。

「吉岡、お前も女性になったみたらどうだ??楽しいぜ~男が馬鹿に見えて。あいつらコトあるごとに俺をいやらしい目で見ててな。」
「真木、ヘンこと言うなよ。僕も研究主任も全力でお前を元に戻すためにがんばってるんだ。」
「え~そんなのいいのに。もう俺このまま女で居たいよ、前のむさ苦しい男の時とは同じ世界にいるとは思えないくらい楽しいぜ!!」
チラッとミニスカをめくりながらパンティをチラチラさせる真木・・・。

本当は男と分かっていても僕は勃起を抑えられません・・・
その後も真木は研究そっちのけでデパートの女子トイレで初めて用を足した話、女子更衣室で女子に混じっての着替え、初めて体験する生理、そして昨日は男性と初めてsexをした話を聞かせるのです。

事故とはいえ美しく淫靡な女体になった自分を味わう真木、研究主任にはもう男に戻りたくないと色仕掛けで直訴するまでに女体に執着するようになってきています。

僕はその話を聞き夜はそれを想いつい自慰行為にいそしんでしまいます。

真木のパンチラ、胸の谷間、男を狂わさんばかりのボディライン・・・彼はだれもが羨む女体を手に入れ僕はそれに振り回されるように日々勃起したアレを握り締める。
それを知ってか知らずか日々の営みで女性ホルモンが分泌された真木の身体はますますエッチに発育していきます。

そして僕はっきり認識していくのです・・・・・。
成りたい・・僕も成りたい。
あの豊かに膨らんだ胸に、丸く桃のように淫靡なヒップに、しなやかなラインの脚に・・そしてそのボディにエッチな服を着てみたい。

僕は何時しか真木と同じ境遇を望むようになっていたのです・・・。

数ヵ月後、ある道具が完成します。

”トッカエバー”

真木の件もあり動物実験を何度も繰り返し、安全性が確認されました。
彼はいつでも元に戻れるのです。

ただその時期は真木の意志に任せるということで話はついていました。

「真木、お前いつ元の身体に戻るつもりだ??トッカエバーにお前のバックアップデータを接続してアッという間だぞ。」
「私戻りたくないわ・・・このままこの身体でいたい。」

真木はこの数ヶ月ですっかり女言葉が板に付いています・・・シビれるような色っぽい声がルージュが引かれた色香漂う唇から漏れています。
そしてその下にはニットを膨らませる胸がふっくらといやらしいラインを描いているのです。

「それに吉岡も私がこのままの方がイイんじゃない??」
「エッ!?」
「知ってるのよ、いつも私の身体をチラチラ見て・・・夜のオカズにしてるんでしょ??」
「なっ何言ってるんだ!!・・・す、するわけないだろ・・。」
しかし真木は目ざとく僕の下半身の膨らみを見つけ小悪魔のような笑いを浮かべている・・・これが数ヶ月前はデブで脂ぎったあの真木なのでしょうか。

僕はその身体への性的興奮と同時に自分もその女体をマトってみたい欲望に突き動かされていました。
成りたい・・・このイヤラシい身体に!

「フフフ、真木この身体に成ってみる??」「えっ?!」

研究室の別棟に物置のような場所があります。
そしてここには研究成果が無造作に置かれています、こんな機密扱いの機材がこんな扱いで大丈夫なのかと心配になるほど。

目の前には真木の突き出した”トッカエバー”が佇んでいます・・・もちろんバーの反対側は真木のしなやかな指が握っています。

「さぁ・・・研究者としての経験して必要よ。どんな感じで入れ替わるのか。ちょっとの間だけこの身体になって体感してみなさいよ。」
「・・・真木止めようよ、こんなこと。僕にそんな趣味はないよ。」
「もちろん、ちょっとだけよ。この身体はもう私のモノなのだから。」

自分の湧き出るような欲望を隠すように僕はノーマルで普通の男性を演じる・・・でも成りたい、こんなチャンス二度とないかもしれない。
頭の中でドロドロした歪んだ葛藤が渦巻いています。

「じゃぁどうしてさっきから勃起してるのよ?あなたも成ってみたいんでしょ??私も最初の数日はエッチな女の子に成れた喜びを隠してたの、なんだか変態に見られるのイヤじゃない??」
「そ、そうだったのか・・。でも僕は嫌だ・・・。」
「フフフ、そう。ホントに嫌がってる人を女の子にするっていうのも面白そうね・・。」
その時の真木の表情は今までみたこともない倒錯感に満ちた恐ろしくもありいやらしいものでした・・・・。

「さぁ私も久しぶりに勃起する感覚を味わってみようかしらね・・・。」
真木の握った”トッカエバー”は静かに僕の勃起に押し当てられます・・・。

視界が反転する・・・僕は意識を失った。

「吉岡、吉岡。」
「・・・ん、んん。ハッ僕は!?」
僕の口からは色気を含んだ高い声が漏れる、そして僕の目の前にはさっきまでの僕がいる・・・入れ替わった・・。

「どう?女の子になった感じは??自分の身体見てみなさいよ。」
僕が女言葉で喋っています、なんだか気持ち悪い・・。

しかしその言葉に促されて見下ろした身体は僕をとろけさせます・・・すごい。
膨らんだ胸がブラウスを突き上げ男を狂わすラインを描いてます、その膨らみを通り抜けるとタイトミニに絞られた太ももと何もない股間が・・・
早くも僕は女性の性的興奮状態を体感していました・・・あぁジュワジュワする・・これが女の子の感覚・・。

ピッタリ股間をおおうパンティーのクロッチがみるみる湿り気を帯びてきます。

「あぁっ。」
不安定なヒールを気にしつつグラつきながらゆっくりと立ち上がります。
「大丈夫??ヒールはなれないと難しいのよ。」
元の自分に支えられなんとか体制を立て直します。

「女の子ってこんな不安定な靴で歩いてるのか・・・それになんだかスカートにパンストにヒールってなんだか下半身がスースーするな・・。」
「そう。でもその代わり男はこういう格好が大好物なのよね・・。」

寄りかかったさっきまでの自分がまるで巨人のようです、そして壁にある姿見は僕と真木が入れ替わったことを写し出しています。

「うわっ、男に戻ると途端に男性の感覚になるのね・・・こ、これ。」
「なっなにアソコ大きくしてんだよ。」

僕は自分のアソコがジュワジュワしているのを棚に上げて真木の性的興奮を指摘します。
そしてなにより女の子に成れて喜んでいるのを悟られないようにするのに必死でした。

「どうなの女の子に成って??しかも自分の夜のオカズに自分自身がなったんでしょ、どうなの??」
「どうって・・・。」
「しかも吉岡、ホントは成ってみたかったんでしょ。外から見るとその身体、ほんとにエッチですごいわね・・。」
僕の傍らで彼の勃起がさらに激しくなります・・・襲われる側になった身体を纏っているのを実感しつつどこか酔った感覚も湧き上がってきます。

「久しぶり、こんな強烈な性欲って!ねぇ吉岡。」
「なんだよ。」
「お願い!!女言葉で喋ってみて。」
「・・・いいけど真木も男言葉で喋ってくれよ、なんだかオカマみたいできついぞ。」
言葉遣いを指摘し合う、二人共上気しながら・・・。

「し、喋ってくれよ、女の子の言葉で。」
「わ、分かったわ・・・。ね、ねぇさっきからあそこ大きくさせすぎよ・・・エッチ。」
あぁ僕女の子の言葉で喋ってる・・・

色っぽいセリフを女の子自身として言っています・・・僕の股間は益々ジュワジュワ濡れていくのです。

「か、吉岡!!も、もう!!」
真木は男になったとたんその強烈な性欲を僕にぶつけてきたのです?!女の子になった僕に。

「あぁな、なにするの?!」
僕は女言葉のまま驚きつつ、襲われる感覚に酔いしれていました。

「お前毎日こんな性欲で俺を見てたのか!!こんないかがわしい気持ちで!!」
真木も男言葉のまま僕に性欲をぶつけてきます。
姿見には僕が女性として襲われていく僕が写っている、襲っているのは僕自身・・・空間が歪んで倒錯感が増していきます。

真木が僕を押し倒しお尻にあるタイトスカートのファスナーに手をかけます、あぁ・・脱がされていくぅ。
「だ、駄目よ・・・あなたこんなことするために私を女の子にしたの??」唇が塞がれるように強引なキスが襲ってくる。

「待ってろよ。」真木がおもむろに傍らの壁にあるシートを取り去ります。
「?!」

そこにはドームに包まれた首から下だけのマネキンのようなモノが佇んでいます。
イヤラシいレースクイーンのような服を着付けてあります・・・・そうです、研究主任が以前発明した自動で着替えをする装置です。

「何考えてるの!?」
「こないだ自分で試したんだ!!でも今はお前の身体に試してやる!!!」
一瞬目の前が暗くなります。

「あぁぁ・・。」
瞬間僕は、イヤラシいコスチュームに強制チェンジさせられていた。
「へ、変態!!」

トッカエバー外伝

女性になって数分で男性に襲われ挙げ句の果てにエッチな格好を無理強いさせられる。
姿見の中の僕は淫らなレースクイーンに生まれ変わっていました。

「な、なにするの!?こんな格好させて!!」僕は嫌がるように体裁を取りつつも自分自身とその境遇に酔いしれるばかりでした。
「ハハハ、ホントは嬉しいくせに!じゃぁなんで女言葉のままなんだよ。自分自身が興奮するからだろ??えぇ??」
「何言ってるの!!あぁ!!」

僕は真木に、元の自分に襲われていきます。
ムシャぶり付いてくる男と餌食になる自分・・・・あぁ、嫌がっているフリが出来ないほどの昂ぶりが自分を覆い尽くします。

た、たまらない・・・・。

揉みしだかれる胸のふくらみからは未知の快感がこれでもかというほどなだれ込んできます。
僕は女の子として倒錯した快楽の中に飛び込んでいきます。

いつしか真木はブリーフを脱ぎ去りそそり立つアレを僕の股間に擦りつけてきます。
「随分濡れてるな。いつでも男を受け入れられそうじゃないか。」
「はっ、や、やめて・・・何考えてるの!!あっ」

ハイレグの股間部分を横にずらし挿入を開始する真木。
先だけを出し入れし僕の女体を弄ぶ・・・あぁ・・。

「どうだ?吉岡、気持ちいいかぁ。どうだたまらないだろ??奥まで入れて欲しいか、ええ??」
「止めて・・何言ってるの???」あぁ・・気持ちいい。先っぽだけで蕩けそう。
「ハハハっ、無理すんなよ。女の身体は気持ちいいだろ~俺もここ数カ月やりまくったから分かるぜ!」
「あぁ・・。」

「おい!見てみろよ!」
姿見の前まで強引に近寄る真木。
今までチラチラしか確認出来なかった、でもそこには紛れもなく犯されそうになっている女の子と化した僕がいたのです。

「成りたかったんだろ!!女の身体に!さぁ言えよ。」
「私にそんな趣味はないわ・・。」
「止めてもいいんだぜ~!ちゃんと認めれば天国だ。」
「・・・・。」
ニヤ~とした表情はさらに僕に追い込みをかけてくるのです!!

「目の前の鏡にはお前の願望が写ってるんだ、どうだ先を見たいだろ??」
入口付近を出入りするアレの快感と姿見に写る数ヶ月間の僕の欲望・・・

もう駄目・・。

「ああっ!!そう!そうよ。私は成りたかった、女の子に!!イヤラシい女の子の身体に!!」
「ハハハハ!!」
「ついて!!奥までズコズコして!お願い、うぉぉん!!」
真木が勢いよく僕の身体を貫く!!息が止まるかと思うほどの快感に一瞬で絶頂にもって行かれます!!

鏡の中の僕は願望を果たした最高の表情を浮かべてました。

そして今にもヨダレを垂らさんばかりの恍惚とした表情で腰を前後する真木!
「おお~女を襲う側に戻るのもたまらんな!!どうだ、女になってヤられるのはどうなんだ!!言え!!」
「気持ちいい!!気持ちいいわ!!私女の子に成ってやられてる!!あぁんたまらない、やられてるのね!!」

鏡の前で生まれ変わった自分の乱れっぷりを堪能する・・・気絶しそうです・・。

その後数日、僕たちは誰にも告げず入替ったまま生活しました、僕の希望で。
研究主任にももちろん伝えず湧き出るような倒錯感に酔いしれ生活しました。

当初真木の変化に端を発した歪んだ闇、今は僕をも完全に巻き込んでしまいました・・・いや巻き込まれたかったのです。

この身体のままでいたい・・・僕はある日、夜に紛れて研究所を逃げ出しました。
その後、真木と開発主任に何があったか分からりません・・・ただ研究所が火事に遭い、真木は直前に女体化して逃げ出したらしいとのこと・・・・。

僕同様、女体の魔力に取り付かれ、もしかしたら彼が火をつけたのかもしれません・・・・。

そして僕のしなやかな手には使用されるのを待っているかのように”トッカエバー”がたたずんでいるのです。

-END-

あとがき

姉と弟が入れ替わっていくコメディー色の強い作品の短編、そういうことでスタートしたこの作品は結局こんな形になりました・・。
いろいろな要素が以前掲載した作品”トッカエバー”に当てはめるといい具合になり”外伝”として完成となったわけです。

”短編にしたい!!”という思いが今回強くありました。
とにかく最近描くモノは長い! 長すぎて作業量がハンパないのです。

作業量が多い→完成しにくい→更新しにくい、という悪循環をなんとかしたかったんです・・今回も割と長いですけど。

極端に言うと初期作品のように”数行の文章に一枚のイラスト”これくらいに立ち戻っていのいいのではなんて思ったりもしています~
そしてもっと多く作品を掲載していければイイナ~と思ってる今日この頃なのです(^o^)

では、また。


妹いんすとーる

妹いんすとーる
漫画挿絵付きの小説です。
文章7ページ、漫画挿絵7ページ、合計14ページのPDFです。
妹モノのDVDを友人の部屋で視聴しようとしていたところ、何故かそのDVDのパッケージに写っていた少女の姿に変身してしまった主人公は……というTSF(Trans sexual Fiction: 性転換)もののお話です。