前回までのあらすじ

高校のクラスメイト茜とぶつかってしまったことで身体が入れ替わってしまった僕(小塚太一)。
女体になじめないまま数か月がたったある日、茜の中学時代の家庭教師・裕香さんと出会う。
驚くことに裕香さんと茜は身体を重ねあう非常に緊密な関係だった、僕も茜として流されるように裕香さんと交わってしまう・・・。

しかしその裕香さんは茜が成り変わった裕香さんだったのだ。
茜は自由に身体を入れ替えている・・・

それを知った僕はこれを利用して元に戻ることを思いつくのだった・・・。

僕は深夜パソコンにかじりつき一つのアングラサイトたどり着いていた・・・。
間違いない、茜はここで”入れ替わりの錠剤”を手に入れたんだ。

モニターには例の青い楕円形の錠剤が表示されている、かなりの高額だ。
他にも幽体離脱中の霊魂を見ることが出来るメガネ、部分入れ替え用のクリーム等が販売されている・・・恐ろしい。

僕は迷うことなく購入した。価格なんて気にしていられるもんか・・・僕の一生が掛かってるんだ。

クリックと同時に豊かに膨らんだ胸が不愉快に揺れていた・・・。

-最終話-

数週間後のある日、僕は緊張した面持ちで制服に着替えていた・・・スカートのポケットには例の錠剤が忍ばせてある。

”戻るんだ、絶対!!半年以上強いられた生活も今日で最後だ。”

授業もうわの空で放課後を待つ。そして視線の先には僕になった茜がいた・・。

茜はすっかり男の学生生活にも慣れ謳歌している。
でもそれには僕という大きな犠牲があったわけで・・・・でもそれも今日までだ。

再度、例の錠剤の使用説明書に目を通す。

使用上の注意/イレカワリスル・内服薬(入れ替わり専用)

●成人/1回2錠。なるべく空腹時を避けて服用し、服用間隔は24時間以上おいてください。
なお、幼児には絶対服用させないでください。

●水、又はお湯で服用して3分以内に入れ替わる対象者に強く身体を接触させてください。
接触後、ただちに服用者本人と対象者の霊魂が身体から分離し、速やかに入れ替わります。

※なるべく他者のいない空間での使用をお勧めいたします。

まもなく終業のチャイムが鳴る・・
今朝、茜にはメールでやり取りして体育館のそばの倉庫に来てもらうよう手はずを整えている。

薄暗い倉庫にはいつも通り人影は無く、体育用具が雑然と置かれている。
シーンとした雰囲気とは逆に僕の胸は、ドキドキが抑えられないほど早く脈打っていた・・・・膨らみが振動しているかのように。

錠剤をペットボトルの水で流し込む・・強烈に苦い。


壁に汚れたミラーが立てかけられている、そこにはドキドキに耐える可愛い女の子が写っている。
不安げなその少女の後ろに元の僕、太一(茜)がおもむろに映り込んでくる。

「なんだよ、まさかここでヘンなプレイでも楽しもうっていうのか??俺はかまわないぜ~」
すっかり男が板についていた。

”男でいられるのも今の内だぞ・・”

「えっ!?あっああん。」
いきなり僕の胸を後ろから揉みシダいてくる!!
すっかりなじんでしまった身体は僕に快感をまともに送り込んでくる・・・。
”気持ちいい・・ダメだ!この身体から抜け出すんだ!!”


「学校の倉庫でのプレイも興奮するな~そうだ!!」
おもむろに携帯を操作する太一(茜)!?なにやってるんだ。
「もっと気持ちいいこと経験させてやるよ!!ハハハッ!!」

人を呼んでる!?複数プレイする気か??
まずい!!このままじゃ!!いつも通りセックスされて終わりだ!
ブラが剥ぎ取られる!僕の胸はとたんプルンと揺れる!! このプルプルの感覚も・・・今日が最後だ・・・。

太一(茜)が自分の服を脱ぎ始める・・・チャンスだ!!僕は小柄な女の子なりに満身の力を込めて体当たりする!!

「うわっ!!ま、まさか、あの薬を!!あぁ~」

「あぁ・・・魂が抜けていく、やった・・・。」


幽体離脱した僕は半透明の魂となって宙を舞っている。
そして茜も同様に魂となって身体から抜け始める・・・魂となった僕は半透明ながら本来の男の姿だ。
ずっと僕だった茜も本来の女の子だった。

そしてあの説明書通り、魂となった僕はゆっくりと元の身体に引き寄せられていく!!やった戻れる!!

「私!私、元に戻りたくない!!太一、ゆるさないから!!!」

元の女の子の身体にみるみる引き寄せられながら茜はわめき散らしている!!
いよいよ元の身体に入り込む瞬間だ・・・やっと男に戻れるんだ。

「茜!!」
その時入り口に裕香さんが現れる!!

倒れている2人を見て瞬時にメガネを掛け、こちらに向かってくる!!
いったいどうしたんだ?!!

その時僕は思い出した・・・・裕香さんのかけたメガネはあのアングラサイトで販売されていた”幽体離脱中の霊魂を見ることが出来るメガネ”だ。
「茜!!待ってなさい!!私、私・・・。」

裕香さん!?いったい何を!!
魂のまま呆然とする僕を無視するかのように裕香さんは茜の身体に体当たりしたのだ・・・

「あぁ!!なんてことを!!」
僕は目の前の自分の身体から急速に引き離されていく!!
そうなのだ、この薬は最後に接触した相手と身体が入れ替わる薬・・・。

僕は・・僕は裕香さんの身体にみるみる引き寄せられていった・・・
そして魂になった裕香さんは笑みを浮かべながら茜の身体に入り込んでいく。

そして茜は僕の身体に再び戻っていく・・・

「バ~カ。これからまだまだ楽しませてやるよ!」
悪魔のような笑いを浮かべ僕の身体と結合していく茜。

僕は・・僕は色香漂う裕香さんのボディに吸い込まれていく。

そして魂が結合し一体化していく・・・どうすることも出来ないまま。


「あぁん!最高!!気持ちいいわ~ああっ。」
茜になった裕香さんはセックスを日々楽しみ、成長していく身体を謳歌している。
再び僕の身体を手に入れた茜も、その身体を満喫している・・・。

そして僕は・・・。

「ない・・・あのサイト・・・なんで?!」
あのアングラサイトは閉鎖されていた・・・

何度も検索をかけるが結果は同じだった・・・ネイルが手入れされたしなやかな指を愕然と見つめるしかなかった。
更にうつむくと茜以上に豊かな膨らみが揺れている。

フレグランスに満たされた裕香さんの部屋で僕は絶望の中にいた・・・・。
パソコンデスクから立ち上がると壁の姿見が僕の今をまざまざと映し出していた。

茜の時悩まされていた異性の身体、しかし新たな裕香の身体は更に僕を追い詰めるように女のフェロモンを発していた。
姿見に手をついた僕はその大きな絶望と共になぜか股間のジュワジュワした感覚に襲われ始める・・・。

”なんでだ・・・なんで・・ハァ”
僕は股間に手をやりベッドに身体を投げ出した・・・・

「嫌だ・・・嫌だよ・・・。」自分の口から発せられた色っぽい声はなおいっそう僕を追い込んでいく・・。

嫌だ・・・あぁ・・・ん。

終わり・・・


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-あとがき-

”ホテル”今回でおしまいです。
主人公の太一君は茜以上にある意味”本格的に女性”である裕香さんの身体に閉じ込められることになります。

”ホテル”は全体的にイラストが上手くいかなかった印象ですかね~文章に関してはちょうどいい長さで適度なボリュームだったかなと思ってます。

そろそろ”絵とお話”の新作を描いていこうかと思ってます。
もちろんダークなモノになる予定です。

では。