コツコツ・・・
俺のヒールの音が響く。

地下の店から地上へ、階段を登る。
忠はタバコを手にガードレールに腰掛けていた。

(ちゃんとアプローチするのよ。)

・・・そんなことしなくても忠は俺とヤルことしか考えていないだろう。
世里香はただ楽しみ、異様なシチュエーションを味わい尽くそうとしてるだけだ。

「忠くん・・・・私も、一本ちょうだい。」
「あっ、まゆちゃん。いいよ。」
一本差し出す忠。
俺も同じ銘柄を吸っているのでタバコのやり取りは頻繁にしていた。

「うっ?!ゴホゴホッ。」
なんだこれ!?まゆの身体になるとこんなにまずいのか・・・ 。
「あれ?まゆちゃんってもしかして吸えないの??」
「う、うん。なんか忠くんと話したいなって思って・・。」

(あら、上手じゃない。その調子、もっと胸を強調してオスを発情させてみて。)
・・・・こいつ。

「う~ん。ちょっと涼しいけど、気持ちいいわ。」
伸びをして胸を強調して・・・なおかつ胸の谷間が見えやすいようにブラウスを調整する。
それでなくても豊かに膨らんだ俺の胸、忠の視線が刺さるようだ。

目を落とすと忠のアソコは異様に盛り上がっている。
俺は、これからこれに・・・。

差し障りの無い会話の中にも女子を口説き落とそうとテクニックを使ってくる忠、俺もこんなことばかりやっていたんだな・・・。
違うのは今回セックスの対象にされているのが俺ということだ。

「まゆちゃん、キスしていいかな?さっき君を見た時からまゆちゃんのことばかり考えてるんだ・・・。」
・・・こいつ強引すぎるだろ。

(ちょっとイヤがりながらキスして。こういうオスはそのほうが喜ぶわ。)
「む、無理だよ・・・。」
気づかれないようにマイクに囁く!世里香の要求は相変わらず病的だ。
「出来るわけないよ・・・。」
(そう、分かった。)

・・・なんだ!?股間が!!!

ノッペリしたスカートの股間部分がゆっくりと膨らんでくる・・・まさか!?
(気が変わった。オスに戻してあげる・・・)
「ちょ・・待って・・・。」

「どうしたの。まゆちゃん?」
「な・・・なんでもないのよ。」
「・・・だめかな・・・キス。」

(さぁ、もっとオスに戻してあげるわね・・・)
あぁ、股間がみるみる膨らんで・・・しかも俺、こんな時になんで勃起してるんだ!!
こ、このままじゃ・・・俺は唇を噛んだ。

「忠くん、いいわ・・・キス。」
うわっ忠の唇が近づく・・・不愉快極まりない。
そっと唇を重ねる俺と忠。

・・は、はぁ・・なんだこの変な感覚、禁欲のせいかな・・身体が感じやすくなっている。
 
気になって股間に目を落とす。
・・・助かった。

股間はフラットなスッキリとしたシルエットを描いていた。
「ま、まゆちゃん・・・。」
目の前にはウットリした忠の顔があった・・あぁあ、なんでこんなことに。

(どう?キスされる感覚は。なにジュワジュワさせているのよ・・・それと最初から言うことは聞いたほうがいいわね。)

・・・・・。

合コン会場に戻ると全員の注目を浴びる。

「どうしたのまゆちゃん、忠くんと二人で。あやしいな~」
世里香がわざとらしく俺たちに声をかける。
「な、なんでもないのよ。」
はぁ・・・

その後、忠は相変わらず俺に夢中だった・・・
でもこの発情する様子はまさに昨日までの俺・・・。
性欲の奴隷と化し女の子とするコトしか考えていない、俺の姿なんだ。

「じゃあ、二次会に行こうか~」
忠の掛け声で皆が支度を始める。

「まゆちゃんは来るよね?」
「えっえぇ・・・行くわ。」
男たち全員がこちらを見ている・・ターゲットである俺を。
他の女子はもう、どうでもいいわけだ。

「私は今日、もう戻らなくちゃならないの。外に迎えの車が来てるみたいだし。」
世里香は世里香で俺に笑いかけながら手を振る、なにごともなかったように。

いよいよ、俺はまりんとまゆ、両方の身体で襲われ辱めを受ける・・・。
まりん以上に性欲をそそるこの身体は、彼らの劣情を一心に受けるわけることになるだろう。

忠たちに手を引かれ、俺は夜の街に連れ出された。
ついてきた女の子たちも一人消え二人消え・・・気がついた時にはマンションの一室に連れ込まれていた。

忠と仲間のマンション。
女性とのセックスに何度も何度も使った部屋だ・・・・

女の子とする~
そのことを目的としてインテリア、照明まで全て考えてある。
確か、このムードのある照明とカーテンを考えたのは俺だったはず・・・・

一ヶ月前にもここで嫌がる女の子に俺達は群がっていた
そして今は俺が女の子として・・襲われる側になってここにいる、なんて皮肉だろう。

何事も無く談笑する忠たちと俺・・・しかし男たちの性欲はうねるように俺の身体を取り込もうとしている。
女の子になると全て分かるんだ・・・男たちの一瞬の付け入るような視線。
俺の胸を、ミニスカのデルタ地帯を、ぷっくりとした唇を、いつ合体されるかわからない状況に身体を震わせていた。

・・・・世里香の言う通りただのオスじゃないか。

(私の声、聞こえる?彼ら今にも襲ってきそうな状況ね・・・・まぁ、あなたの身体ならムリもないわね。)
「も、・・もう、ゆ、許して・・・くれ。」

(トイレに行って。)
「!?」
(いいから行きなさい、小さなポーチだけ持って行って。バックは置いていってね。)

「ごめんなさい。お手洗い借りるわね・・。」
立ち上がる時、胸が揺れミニスカが揺らめく。

彼らは目をむいて俺の身体をスキャンしていた・・飢えたオスにしか見えない、目眩がしてくる感じだ。

つづく・・・

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