「ふぅ・・」
トイレになだれ込み一息つく。

小綺麗なトイレも照明は暗めでムードがあるものにしてある。
確かこの照明を考えたのも俺だったはず・・・。

(今まで良くやったわね。ちょっと感心したわ。)
・・・も、もしかして、許してくれるのか?

(早くナプキン取って。セックスの邪魔よ)

「・・・・。」そんなわけがないか・・・
俺の分泌した愛液で淫らなニオイと重量感がある・・・女子のニオイってこんななんだ。

(ポーチに入れて・・・。そうだ、ちょっと、イイもの聞かせてあげるわ。)
「イイもの?」

その時、聞こえてきた内容は恐ろしいものだった。
それは部屋にいる忠たちの会話・・・それがピアス型のイヤホンから響いてくる。

”おい、そろそろヤッちまおうぜ!あんな上玉たまらないぜ!!”
”ここまで来ればもう逃げられないだろ。ヤルか??”

”おい、一番最初は俺だぜ! 今日は俺が口説いたんだ。”
”忠、今日はまず俺にヤらせてくれ。たまんないぜあのプルプルのオッパイ!”
          
”あのミニスカもすごいぜ。パンティチラチラ見えて・・・もうクールな演技するのが辛いぜ。”

”あぁ・・・当分オナペット、まゆちゃんに決定だな。”
”なんだよオナペットって今からあの女とセックスするんだろぉ~”

俺は呆然していた。
恐怖に唇を震わせながら、まりんの時に襲われた感覚がジワリジワリと蘇ってきていた・・・。

ショックで俯いたその先には、性欲をそそる胸が突き上げている。
俺の意志とは関係なく、男をハァハァ言わせる身体をまとっているんだ。

(なかなか面白いでしょう? でもあなたもあのメンバーのひとりだったわけよね・・・昨日までは。)
「く、くそ・・・もう戻してくれ!この身体から元の身体 に!」
(絶対戻さない!!ハハハッ、今からあなたは彼らのオナホールになるの!オスに突っ込まれてハァハァする道具に!面白いわぁ!!)
「世里香!!お願い!!」
 
「まゆちゃんどうしたの?大丈夫?大きな声出して。」声を聞きつけたのか忠が様子を見に来た。
「だ・・・大丈夫よ!・・・い、今行く。」
 
この密室で自分の身体と世里香に向き合うのは、もう耐えられなかった。

「ご、ごめんね。なんでもないのよ・・・。」
「もうちょっと飲もうよ!みんな待ってるよ。」
「え、えぇ・・・。」

心配するふりをしながらも俺の身体を盗み見る忠・・・
部屋に戻るとそこには性に飢えた男たちが俺を待ち構えいた。

(いよいよなのか・・・)

「ゴメン、もう飲めないわ・・・ソフトドリンクある?」
「えっもう? じゃあ、まゆちゃん何カップか教えてくれたら持ってきてあげる~」
「えっ・・。」

(触って確かめてみる?って言いなさい。)
「・・・じゃあ・・・触って確かめて・・・みる?」
「えっ!!いいの!!!」
(ほら悩ましく触らせて・・・たまらないでしょうねぇ、発情した男には。)
・・・・なんてことさせるんだ。

「・・・さぁ・・触ってみて。男の人って女の子の胸好きなんでしょ?・・」
何言ってるんだ、俺。
男たちの1人が荒い息で俺の胸に手を伸ばす・・・あぁ・・。

「おっおお~たまんねぇ~まゆちゃんの胸プルプルしてる!!」
「・・・。」こいつ、なに手、動かしてるんだよ!
(ちょっとどうしたの?もっと反応してあげなきゃ、可哀想でしょ。)
・・・・。

「あっあぁ・・もうモミモミしちゃだめぇ・・・。」
・・・くそ。

それなのに感じやすい身体は、胸から気持良さを送り込んでくる・・・残酷に。
(拒否してもあなたの身体も彼ら同様に発情している・・・わかってる?)

確かに・・禁欲した身体。
そしてまりんからまゆにグレードアップした違いが嫌というほど伝わってくる。
より成熟した男を受け入れやすい身体・・

男たちがみるみる高揚してくるのが分かる。
(うふふ、素敵、このオスたち股間膨らませて・・・バカねオスって!)
確かに・・・勃起してきている。

男の俺には分かる。
こいつらのすることが手に取るように。
そして、あそこが勃起するとスイッチが完全に入ってしまうことも。
そうしたらセックスに突入するしかないことも。

(ブラ、外してもらいなさい。)
ブラ!?何考えてるんだ・・・・

「・・・ねぇ・・ブラ外してくれる?その方が大きさ分かりやすいでしょ?」
俺はなんてことを。

「おぉぉ、まゆちゃん!!いいのかい!!」
男の1人が、喜々として服の中に手を差し入れブラのフォックを外す。
あぁ・・・フォックが・・・。
外れた瞬間、男たちから歓声が上がる。

「あぁまゆちゃん!」外した男はそのまま服の上から俺の胸を揉みしだく!

(ほら、もっとオスを喜ばして!)
「・・・ああん、もうエッチなんだからぁ。」
艶っぽい声で男たちを更に勃起させる。
ますます交わりに近づいていく・・。

「ま、まゆちゃん!もう・・・」

男の手が服の中に!胸が直接!あぁ~。
何だこの身体。き、気持ちいいぃ。
まずい・・・

部屋の片隅の大きな姿見の自分と目があった。

恍惚の表情で胸を揉む男、股間は更にいきり立ち、挿入を待ち望んでいるかのようだ。
そして男に一方的に襲われている俺の姿。
それを客観的に見た瞬間、なにかに負けてしまった自分がいた・・・

「あぁぁ。」俺が襲われてる!女の子として・・・股間が急激にジュワジュワしてくる。
パンティのシミが広がり、身体が交わる体勢を容赦なく整えはじめていく。
 
・・やばい。この身体、犯罪的に気持ちいい

世里香に禁欲させられ、淫らな方向に身体ごと流されていく感じだ。
そして男たちがダムが決壊するように一斉に襲いかかってきた!

俺はみるみる服を剥ぎ取られていく。
「やっ、やぁん!!み、みんな止めて!!」
「まゆちゃん!ここまで来てそれはないだろう?今日は俺たちを楽しませてもらうよ!」
「はぁん!」

(さぁいよいよセックスね。)
「いやだぁ!」
スカートは剥ぎ取られ、パンスト越しのパンティがさらされる。

切ないことに俺の仕草や制止の言葉は、彼らを更に発情させていくだけだった。
そして・・・・嫌がっている俺自身も切ない感覚が広がっていく。

(フフフ。拒否してもあなたの身体はセックスの準備を整えてくのよ!)
そ、そんな・・・。

(ほら、蕾がぷっくり膨らんでスリットから蜜が溢れ出てるわよ。ほらほらぁ。)
「も、もう・・やだ。」襲いかかってくる男たち、そしてセックスに向けて整っていく俺の身体。
(これじゃ、あてがわれただけですぐ合体できそうねぇ)

忠が俺のプルプルの胸にムシャブリ付いてくる。
「あっ、ほぉっ・・や、助けて・・・。」
(助けて欲しい?)
「えっ!?・・・えぇ。」

俺が身体中を男たちに舐め回され、後は挿入を待つばかりという状況になった時、マンションのチャイムが鳴った。

まさか・・・せ、世里香?

つづく・・・

ぼくは麻里のなか 第9巻


友達が一人もいない大学生の≪ぼく≫の唯一の楽しみは、コンビニで見かけた名も知らぬ女子高生を定期的に尾行すること。
いつものようにその娘を尾行していたら突然記憶が飛び、≪ぼく≫はその娘のベッドで寝ていて、≪ぼく≫はその娘になっていた。
その娘は≪麻理≫という名だった――。

「ぼくは麻里のなか」最終巻。
かわいい女の子になってハァハァ・・・なんていう話の真逆、「深刻系?」のTSFモノです。

なぜ主人公は麻里になってしまったのか~いよいよ完結です!!