見慣れた研究室のガラスブース、でも今回はいつもと違っていた。
ブース内の被験者は僕の友人の二人だったのだ。

彼らが横たわるベッド、その周囲には無数の照明が並んでいる。
こちらの部屋とを遮る壁は特殊ガラス貼りで、内部の様子が事細かに観察することができた。

不意にベットに固定された大山がこちらに手を振りながら何かを話しかけている。
もちろんブース内から肉声は届くはずもない・・・なんだろう??

「聡美さん、まだ平気だよね。」僕はブースのドアに手を掛ける。
「あぁ、健一君ダメ。まだ中に入っても大丈夫だとは思うけど、もう時間がないわ、それにね・・・。」

安西聡子さん、30代前半の美人・・・でも見た目は完全に20代の若い研究主任だ。
聡美さんがブース内を指さす・・・あぁそういうことか。

二人の股間がテントを張っている。性転換に興奮してこういう状態になるのはよくあることだ。
ブース内の二人も恥ずかしそうに笑っている。
僕は開きかけた重たいドアを元に戻し苦笑いを浮かべる。

「すいません、聡子さん。しょうがないな~あいつら。」
時間だ。

今から彼らは性転換して女の子になる・・・願望を果たすのだ。

ブース内が光輝き、女の子になるための光が二人に降り注ぐ。

性転換のための・・・・。

友人が女の子になってしまうことになんだか複雑な思いだった。

「おおぉ!!おっぱいプルプルだぁ~たまんね~。」
「俺もなかなか大きいぜ!?自分で自分の胸をモミモミ出来るなんて~」

覚悟していたとはいえ、目の前の光景を正視出来なかった。
僕の目の前では二人の女の子が戯れている。

存分に身体を堪能し次の段階、レズ行為に移行していく・・・・。

「黒川、これもお前のおかげだよ。たまんねえな~」

黒川健一、僕の名前。22歳だ。
そして目の前の友人二人の女体化を斡旋、協力したのも僕。

歓喜して女性同士の交わりを続ける二人・・・みるみる汗にまみれていく。

学生時代の同級生の二人がそんな願望を持っていたなんて思いもしなかった・・ 
大山裕一と吉田まこと・・・僕と同じ柔道部に所属していて男らしい印象しかない。

しかし二人は僕の噂を聞きつけたらしく、嬉々として連絡してきた。

僕は性転換のブローカーをしている、もちろん表立って言える仕事じゃない・・・
ある研究所が裏稼業としてやっていることだ。

今までの被験者は計3人・・・見事に異性の身体を手に入れている。

莫大な金額を払って、今の二人は眩しいほどの女体をまとっていた。

その後も約一ヶ月間隔で大山と吉田とは会っていた。

その度に二人は、僕を圧倒するようなフェロモンむんむんの格好で現れた。

もちろん性転換の状態のチェックが本来の目的だ。
でもそこは学生時代からの友人、夜遅くまで飲み明かし女性としてどう生きていきたいかなど、真剣に語り合った。

大山からはセックスに誘われたこともある・・・・股間は激しく反応していたがもちろん断った。

エッチな格好に激しいセックス、女の子を存分に味わっていく二人・・・それは至高の体験だったはずだ。

それから数カ月後のある日、吉田が最近胸が小さくなったと女の子らしい愚痴を言い始めた。
大山は大山で最近筋肉がついてきて困ると相談してきた。

女性でも普通にあることだし気にせずにいた・・・しかし異変はもっと意外なところに発生していた。

ボクの身体にだった・・・・・・・・・

ここ数週間で胸が徐々に膨らみ始めていたのだ。

肌もきめ細かくなりひげも薄くなってきている・・・・定期的に頭痛もするし明らかにおかしい。

そして8月のある日、一気に確信に変わった。

悲鳴のような電話が入ったのだ、大山と吉田から。
朝起きたらひげが生え、胸も縮み明らかに男の身体に戻り初めている、どういうことだと。

僕と大山と吉田の3人は研究所に駆け込んだ。

「こんなケース初めてだわ・・・女体化が後退するなんて。」
聡子さんも驚きを隠せない。

全裸になった二人はもうどう見ても女性には見えない・・・大山の方は股間に膨らみが確認できるまでになっている。
「どういうことなの!?私達がどれだけの金額と覚悟で女性になったと思ってるのよ!!」

二人の声も、もう男性の声にしか聞こえない・・・わめているオカマみたいだ。
「戻してよ!早く元の女性に戻せ!!」診察室には怒号が響き渡る!!

「それに黒川!なによ、お前の身体!!なんであなたが女の子になってるわけ!?」
二人の攻撃の矛先は、いつの間にか女体化しかけている僕になっていた。

「そうよ!莫大なお金を払った私達が女の子になれずに、何もしていないあなたがどうして!?」
僕は大山に掴みかかられる!?
「よ、よせ!?」

元柔道部の大山の力で僕のシャツはあっけなく破られる・・・膨らみかけの胸がプルンと音をたてるように現れた。

「・・・こんなに!?」

二人は恨めしそうな顔でそれを凝視していた・・・。

さんざんワメき散らした二人も落ち着きを取り戻していた。
その後の長時間の検査にも素直に応じてくれた・・・。

しかしなぜ女体化が後退したの原因が分からない・・・聡子さんは頭を抱えている。
研究所スタッフも、二人に頭を下げ続けるしかなかった。

ただ契約書には、術後三ヶ月以上経過した今回のケースは返金の対象にならない。
二人には気の毒だがどうしようもない・・。

「黒川はなんで女体化したの!?施術してないのに。返金がきかないのは分かったけど、その理由だけは知りたいわ!」

二人は、これから行われる僕の検査に居座り続けるつもりだ。

さっきまで二人が横たわっていた診察用ベッドに今度は僕が横になる、全裸で。
聡子さんと二人が驚きの声を上げる・・・完全には女体化していないまでも、まるで十代の女の子のような身体になっていたからだ。

よく見ると顔もかなり女性化が進み、身体との違和感もなくなってきている。

「まるで十代の女の子みたいね!!なんで黒川がこんな身体に!!」
吉田が憎々しく言い放った・・無理もない。
大山の方は軽く勃起し、悔しそうにこちらを睨みつけていた。

その後、僕はさらし者になりながら検査に耐えるしかなかった。

外が暗くなり始めた頃出た検査結果は、満足のいくものではなかった。

「健一君が女体化した原因は例のアレね・・・。」
「ちゃんと分かるように言ってよ!!」大山が聡子さんに食ってかかる。

「二人が光を浴びる直前に健一くんをブースに呼んだでしょ??アレよ。あの時、性転換用の光の準備光のようなものがブース内には満ちていた。」
「でも、そんなものでこんなことにはならないでしょ??聡子さん。」僕も必死だ。
「それで女体化するほどあなたの身体は女体化に適していた。まさかこんな近くにこれほどの適合者がいるなんて・・・驚いたわ。」

呆然とする僕、そして二人は悔しそうに苦虫を噛み潰したような顔をしていた。

あの時ドアを開けなければこんなことには・・・。

もう深夜になろうとしていた。
二人が肩を落とし帰っていった後も、聡子さんは僕を開放してくれなかった。

「健一君、頭痛がするって言ってたわよね?ちょっと気になるわ・・。」
「・・・。」
「今、男性化している大山さんと吉田さんはそんなもの起こってないのよ。また服を脱いでくれる?」

僕は今度を性転換に使われる例のブースに連れて来られた。
「聡子さん・・・いったいなにをするんです?? もしかして男に戻れるとか??」

「逆よ、健一君。あなたの女体への適応度は尋常じゃないわ、ちゃんと女の子にならないと身体が心配なの!」
「えっ!?」

細かく文字とデータが書かれた検査結果を見つつ聡子さんは静かに続けた。
「残念だけど男性に戻ることは不可能だと思う。今から例の光を当てるわ・・・女の子になるの、いいわね。」
「・・・・。」
「あの時ドアを開けたってだけでこんなことになって気の毒だとは思うけど、覚悟を決めてちょうだい。」
「・・・・。」

数分後、僕はブース内のベッドに横になっていた。
なんの覚悟もできないままに。

「いくわよ・・・。」

一瞬で僕は眩しい光に包まれた・・・性転換の容赦無い光だ。
身体が少しづつ熱を帯びてくる。ほてり始める身体、違和感が全身に広がってくる。

なんだ?!・・・なんかおかしい。

「聡子さん・・・なんか変だ・・」
「あっ、健一君!?すごい!!もう女体化が始まってる!!」
眩しい光の中、見下ろした僕の身体はみるみる変化していた。

「あぁっ・・・なんか変だよ、聡子さん!!」
「それだけ急激に女体化しているということよ。でもすごい、これほど女体化に適合した人は初めて見たわ・・・光線を当てて、すぐに性転換をはじめてる。」
「あぁっ。」
僕は身体の不思議な感覚に悶えていた・・なんか息苦しい感じを言うか、経験したことがない感覚だ。

小さな膨らみに置いた手はみるみる押し上げられる・・・あぁぁ膨らみ続ける胸に手が押しのけられていく・・・。
そしてそこには見事なオッパイが現れた。

「やっぱり・・・嫌だよ・・・」僕の中に残った男性への未練のつぶやきがもれる。
しかし非情にも女体への変化は止まらない。

「うっ・・うう・・。」また不快な波がくる。

「あぁぁ・・・股間が・・。」見下ろした僕のアレはみるみる縮み・・あぁ無くなっていく。
頭を抱え、嫌な感覚に耐える・・・股間では変化が続き、静かにスリットが形成されていくのが分かった。

僕の気持ちをよそに、ブースの外では聡子さん達が劇的な現象に嬉々として見つめている。

時間にして15分程度だろうか・・・。

女の子になりかけの身体から、女の子の完全体に強制的に変身させられた女体がそこにあった。
荒い息も完全に女の子の可愛いそれになっている・・・。

それは残念ながら僕自身なんだ。

続く・・・。

あとがき

女の子になりたい人がいる、でもその人達はそれが果たせず第三者がなったらどうだろう~と書いてみました。

最初は一気に掲載しようと考えていたのですがちょっと長すぎと判断・・・前編・中編・後編と掲載していこうかなと思ってます。

ちょっとドアを開けちゃった→女の子になっちった、と実に不幸な主人公ですがこれからどうなるのかお付き合い下さいませ。

おんなになった俺が◯◯◯するお話
怪しい製薬会社で働くごく普通の研究員佐々木。
ついに念願の若返り薬を開発したはずが飲んだら女の子になってしまって…!?
女の体は気持ちいいし同僚とはなんだかいい感じになっちゃうしどうしたらいいんだろ…!? そんなオリジナルの女体化漫画です。
ゆるゆるでラブラブな感じの内容です。